ラバウル紀行 (1) by 羽根田弥太

【 1941年 科學南洋誌に掲載 】

「ラバウル紀行 (1) by 羽根田弥太」、科學南洋、3、3、pp. 191―203 (1941)

エフルゲンス(学名)というホタルの集団について、
おそらく日本人では初めて、大戦前の1939 年ニューブリテン島・ラバウルの植
物園を訪れた羽根田先生の観察が残されている。エフルゲンスの群がる大木に懐中電
灯の強い光をあてると、ホタルの光の波が乱されたり、電灯を消すと異なった光の波が現れ
る、という。
このエフルゲンスの特徴である大規模集団明滅の「進行波」を再現する数学モデ
ルは、意外なことに、最近まで報告されていなかったようである。